最近、疲れが取れないと感じるときは、ありませんか?
日本人の3分の1以上が慢性的な疲労を感じているというデータもあるそうです。
今回は、そんな慢性的な疲れ、ストレスを感じている方に、呼吸を意識した、手軽な疲労回復方法をお伝えします。
横隔膜を意識しましょう!
呼吸が大事だというのは皆さんも一度は、聞いたことがありますよね。中でも、横隔膜は、最も重要な呼吸筋の一つです。
試しに呼吸を意識的にしてみてください。
息を吸うとお腹が膨らみ、吐くと元に戻りませんか。こうした動きが起こるのは、横隔膜が働くからです。
横隔膜は、厚さが3ミリほどの薄いシート状になっている筋肉です。横隔膜の上には肺と心臓、下には肝臓、胃、腸があります。
そのため、横隔膜が硬くなっていると内臓にも悪影響を及ぼしますし、呼吸の妨げにもなります。
横隔膜が収縮したり弛緩することで、呼吸が自動的な反応として起こります。
(⬅️ ココ大事です! 「意識して呼吸しよう」とする人がいますが、呼吸は「反応」として起こるものでもあるのですね。)
また、横隔膜の動きは、姿勢にも大きな影響を与えます。
鼻から息を吸うようにすると、胸が持ち上がって、いくぶん背筋が伸びる感じはありませんか?
息を吸うときは、胸郭内が陰圧になり、胸が持ち上がります。横隔膜の動きを妨げるものが何もなければ、呼吸は姿勢を引き上げてくれるのです。
とはいえ、私たちのカラダは、横隔膜以外の部分でたいがい硬くなっています。すると、横隔膜の動きも鈍くなります。
疲れがとれない方への対策⑴: 横隔膜を意識して呼吸をしてみる
横隔膜が呼吸に関係するのは、何となく感じていただけたでしょうか。
ここからは更に、頭の理解ではなく、カラダで感じるほうにシフトしていきます。
ではまず、ドーム状になっている横隔膜のあたりをイメージしながら、両手で触れてみましょう。
両手を広げて、ちょうど脇の方から、肋骨の下部に指のハラをのせて、呼吸とともに肋骨が広がったり、狭まったりするのをただ感じます。
ただ肋骨に手を当てているだけですが、カラダは緩みます。
カラダが疲れていると、肋骨の周りの筋膜が硬くなっていることが多いのですが、手を当てることによって、緊張が緩和して硬さも和らぎます。
力を加えたり、ストレッチしたりしなくても良いんですね!
軽く手を当てて、呼吸とともに肋骨が広がったり、狭まったりするのを感じるだけで、筋膜って緩むのです。実に、不思議ですよね。
ですが、いくぶん、呼吸が楽になったり、しやすくなったりしませんか?
疲れがとれない方への対策⑵: 肋骨周りを緩める
今度は、もう少し肋骨周りを意識的に緩めていきます。 先ほど(1)は、両脇から肋骨に手を触れていきましたが、今度は、前と後ろを意識します。
右の肋骨(下部)を両手で挟み込むようにします。
具体的には、左手は肋骨の前側を、右手は背中側において、両方の手で、肋骨(胴体)を挟み込むようにします。
そのとき、自分の肋骨の形がどんな風になっているのか確かめる様にするのも良いでしょう。
肋骨まわりが徐々に緩むのを感じられませんか?
人によっては、肋骨周りが硬くなって、適度なトーン(ハリ)が失われ、肋骨の角度が変形している人もいます。最近では、肋骨が開いてそれがお腹ポッコリにつながる、なんて言われたりするようです。
適度な張りが保たれていると、肋骨も理想的な位置に置かれ、内臓のおさまりも良いです。反対にそうでないと、内臓が収まりきれず、下垂気味になって、カラダも疲れやすくなります。
両手で肋骨を前後から挟み込むだけで、肋骨周りの適度な張り(トーン)を取り戻すことができるので、ぜひ手軽にやってみてください。
そして、最初に右側の肋骨を、両手で触れたら、今度は、左側のほうも忘れずにやってあげてください。 まさしく「手当て」する感じです。
疲れが取れない方への対策⑶:肋骨の動きを感じてみる
同じように、肋骨に触れていくのですが、今度は、肋骨の動きを感じてみましょう。
息を吸うとき、肋骨が広がるのを感じられますか。そのとき一本一本の肋骨が回転するのを感じてみてください。
肋骨が回転するの?と意外に思われるかもしれませんが、わずかではあるものの回転します。
そして、肋骨が回転すると、ほんの少し椎骨(背骨を構成している小さな骨)の間が開きます。
それによって背骨が長くなり、柔軟性が保たれるというわけです。
やり方は、同じように背中に手を当てるだけですが、できれば指先は、背骨に近づけて、手の付け根と親指は、肋骨に沿わせるようにします。
その時、指先を押し付けずに、軽く触れる程度にするのがコツです!
指先や手のひらは感覚が鋭いです。押し付けないほうが、動きは感じられやすいです。
肋骨が呼吸とともに広がったり狭まったり、、そして肋骨が回転するのを感じてみましょう。
疲れると背中が張ってくる人は少なくないと思いますが、そんな時こそ、やってみてほしい疲労回復方法です。
疲労回復のカギは、呼吸?!
いかがでしたか? あえてジョギングをしたり、筋トレをしたり、、激しい運動をしなくても、呼吸に意識を向けながら身体を緩めることができます。
カラダを感じることで、カラダは緩みます。 筋膜という身体の軟部組織(骨の周りの結合組織)の一つの特徴といっても良いのかもしれません。
疲れが取れない多くの人は、自律神経の過緊張を引き起こしています。今回のように呼吸を意識しながら身体に注意を向けていると、副交感神経の働きが良くなっていきます。
実際にやってみると、身体がリラックスするのを感じられませんか?
もちろん、呼吸筋と呼ばれる筋肉も緩むので、浅かった呼吸も深くなっていきます。血流も良くなって結果、疲労回復に繋がるのですね。
ロルフィング セッションでは、、
全身のバランスを整えていくためには、横隔膜などの、いわゆる呼吸筋と呼ばれる筋肉を緩めていく必要があります。ロルフィング1回目のセッションのテーマは、呼吸です。
呼吸の質が変わることで、その後のカラダの変化が受け入れられるようにしていきます。
また、いつの間にか制限されてしまったカラダの機能を取り戻していきます。
これから一生付き合う、自分のカラダ。 自分のカラダと向き合いながら、自己調整できるようにしていきませんか。
疲れがとれない状態から抜け出したい人、お待ちしています。
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