亜脱臼? スポーツで肩を痛めた時の対処法

姿勢や動き、身体の使い方

先日、「スポーツをしているときに肩を痛めたのかもしれない・・」とおっしゃる方がいらしてくださいました。

痛めたかもしれない・・」と断言できないのは、転倒したり、何かにぶつけて衝撃があったわけではなかったからです。

次の日、朝起きたら、肩はかなり痛かったそうです。ですが、日常生活に極端に支障がでたわけではなかったので、病院に行かずに様子を見ていたとのことでした。

そして、今回、ご来店いただきました。なんと肩を痛めてから1年以上経っていました^^;

 

治療ではない、ロルフィングの考え方

Sさんは、ご自分で亜脱臼を気にされていました。

亜脱臼は、関節の可動域を超えた動きで骨がずれた状態をいいます。脱臼は、関節から骨が完全に外れた状態ですが、亜脱臼は外れるまではいきません。

ですが、亜脱臼も脱臼も、関節の可動域を超えた動きや、強い衝撃を受けた場合などで起こるとされています。

Sさんは、転倒したり、衝突があったわけではありませんでした。そのため、原因がなんだか分からないでいました。

実際にお身体に触れてみますと、肩関節を取り囲む筋膜(筋肉以外にも腱、靱帯なども含みます)の緊張も感じました。

スポーツ中に、確かに関節の可動域が超えた動きがあったのかもしれませんが、原因はそれだけではないように感じました。(と言っても1年前の話ですけどね、、)

 

ここで、ロルフィングというボディワークの考えをご紹介したいと思います。

(ちなみに、ロルフィングは、身体の軟部組織(筋膜)にフォーカスして手技を行うため、のバランスを整える筋膜リリース」と、個人的に言ったりしています^^;)

 

さて、クライアントさんには良く「原因を追求しない(追求しすぎない)」ように!と言っています。

身体の不調は、いくつもの原因が重なって起こることがあるからです。

痛みがあると、「なぜだろう?」って、原因を追い求めたくなりますが、あまり集中しすぎると、かえって身体に良くありません。

それより、「どうすれば良くなるのか?」を考えることのほうが大事だと思っています。

どうすれば改善するのか?

恐らくSさんは、肩関節周りを支配する筋膜の緊張が以前からあったはずです。

それが、スポーツ時の何らかの動きがきっかけで、肩の痛みの症状につながったと考えられます。

では、具体的にどうしたら良いのでしょうか?

Step1: 肩関節から骨がずれていないか、チェックしてもらう

ロルフィング(筋膜リリース)セッションでは、骨の周りを取り巻く軟部組織(筋膜)のほうからアプローチしていきます。

治療行為そのものを行う専門家ではないため、しばらく様子を見て症状が改善しないようなら、病院で診断してもらうことをお勧めします。

診断の結果、骨がずれいるということになれば、しばらく固定する必要があるかもしれません。

 

Step:2 筋膜の緊張を緩和する

肩関節から骨がずれているようなことがないと分かったら、次の段階として、周りの硬直部分を緩めていくことは、症状の改善に助けになります。

Sさんのお身体も、硬さを感じました。

表面的な硬さだけでなく、深部のコリをほぐしていくと良くなっていきました。

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筋膜の緊張をセルフケアで緩和する方法

一番、簡単な方法は、普段から腕を緊張させてないで、脱力を心がけることです。

例えば、歩くとき、腕が緊張したまま歩いていませんか? 多くの人は、不要な力がはいったまま腕を振って歩いています。

肩関節周りの筋膜の緊張を緩和させるためにも、普段から歩く時は、脱力を心がけて歩きましょう!

中には腕が緊張しているかどうか分からない人もいますから、時々、腕をプラプラと振ってあげても良いかもしれませんね。

ただ、この時も、思いっきり腕を振れば、返って肩を痛める原因にもなりますから、あまくまでも無理は禁物です。

 

これらの方法は、少し時間がかかるかもしれません。

注射を打って緩和させる方法を取る病院もあるようですので、日常生活に支障を来すようなら、こちらの選択肢を考えても良いのかもしれません。

 

ロルフィング(筋膜リリース)では、どう対応するか?

ロルフィング(筋膜リリース)では、構造(姿勢)の変化と、機能の変化を見ていきます。

構造(全身のバランス、姿勢)が変われば、機能(呼吸が深くなるなど)も変わります。

 

また、人間が本来持っている機能に変化が起これば、構造(姿勢)にも影響が及びます。

ロルフィングセッションでは、いったん身体の緊張した部分を緩和し、バラバラにした状態から、再度、身体を統合する(まとめあげる)作業に入ります。*

(なので、バランスを整える筋膜リリースと表現しています。)

 

肩関節の位置は、他の関節との関係で決まりますので、身体全体を整えることが何より大切なんですね。

そして、肩関節の位置が、ロルフィングが考える理想とする、「あるべき位置」に置かれると、動きにも影響します。

制限された肩関節や腕の動きではなく、本来の動きが取り戻されてくると、結果として、不具合が生じていた箇所の改善に繋がることもあります。

また、ロルフィングのセッションを受けた直後は、何も変化を感じなかった場合でも、半年ぐらい経過した後に良くなっていることも良くあります。

(施術を受けるだけの、一般的な筋膜リリースなどとは、異なる点だとおもいます)

 

今後、スポーツを楽しむためにも必要なこと

Sさんのように、これからもスポーツを楽しんで行きたいと思っていらっしゃる方も多いと思います。

運動は、脳を活性化する意味でも良いみたいです^^

特に、脱力しながら身体を動かすこともできるウォーキングや水泳は、日頃、運動不足で身体がガチガチに固くなっているような人にはお勧めです。

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ただ、年齢とともに、身体は確実に固くなります。スポーツもいつまでも楽しむためには、ケアの予防にも努めていきたいです。

筋膜(筋肉、腱、靱帯などを含めた軟部組織)の適度な柔軟性を保つよう、日頃からケアをしていくことをお勧めします。

ロルフィングで得られる身体の感覚は、これから先、いろいろな場面で役立ちます。

身体に負荷がかかりにくいフォームに修正することもできますから、怪我の予防や運動を長く続けることもできるでしょう。

いつまでもヨガやダンス、水泳など、スポーツを楽しみたい方、お待ちしています^^

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