ボディワークといえば、身体機能の向上を目的とした、いわゆるストレッチのように思われるかもしれません。
しかし、その目的は自分の身体の中で何が起きているかを観察することにあります。
心と身体の「気づき」を大切にしています。
気づきが起こることで、構造(姿勢)と機能の変化を目指し、健全な身体と心を取り戻していきます。
つまり、一見、身体のトレーニングに見られるものの、実際は心の問題にせまり、自己成長を目指すものとされています。
そのため、大学で行われるスポーツ教育の中で、ボディワークを取り入れているところがあるようです。
こうした大学では、スポーツを通じて、人生を豊かに生きること、自己開発、自己表現されることなどを教育目標に掲げています。
津田忠雄氏は、『からだの教育、こころの教育』の中で、次のように述べられています。
■「「からだ」を中核とした自己、環境への豊かなかかわりを通じて、今ある自分の「気づき」に主眼をおいた体験学習である」
■「ボディワークは、まさに「からだ」を通じての「こころ」の成長、自己成長をねらいとしたものである」
ロルフィング®︎は、ボディワークの一つとして説明されることが多いですが、これは、ロルフィングにも共通した考えが存在するからだと思われます。
ボディワークと、その背景にある「心身一如」の考え
こうした考えの背景には、東洋の「心身一如」の概念が存在するとされています。
心と身体は一体で、切り離せるものではない、という考えです。
これに対して、西洋では、心と身体は分けて考えられ、その関係性を見ようとする傾向がありました。
その違いは、医療の分野においては明らかで、西洋医学では、「心」と「身体」は別に扱われるのが一般的でした。
最近では、西洋医学でも、分割して捉えるのではなく、人間を全体的にとらえようとする動き(統合医療、心身医学など)が出て来ていますが、本来、こうした考えは東洋医療に見られました。
東洋では、昔から、心も身体も含めた全体からとらえ治療にあたってきました。
さて、こうした考えからも、「心」と「身体」は、本来分けられるものではないことが分かります。
そのため、あえて意識しないでも「身体を扱う」ということは「心を扱う」ことになり、「心を扱う」ということは「身体を扱う」ことになります。
ボディワークの共通点
1960年以降、東洋思想やカウンターカルチャーからの影響を受けた、数多くの心理療法や身体技法が生まれたとされています。
ボディワークと称されるものは広範囲に渡って様々なものがあります(下記参照)が、前述したように、「心と身体を一体として扱う」点はほぼ共通しています。
また、身体からアプローチする身体技法には、身体への直接的働きかけを通じて心身の速やかな変化をもたらすという利点があります。
そこには、知的解釈的な分析が関与する余地がなく、これがかえって心身の変容にはプラスに働くものと考えられます
身体技法には、大きく次の2つに区分されるようです。
Ⅰ.エクササイズ系
自らエクササイズを行なったり、言葉や身体への接触により、エクササイズを誘導してもらったりするもの
例)アレクサンダー・テクニーク、フェルデンクライス・メソッド、コンティニュアムなど
Ⅱ.施術者によるセッション系
専門技術を身につけた施術者(ボディワーカー)が依頼者(クライアント)に対してマッサージ的な手技施術を行なうもの
ロルフィング、シン・ インテグレーション、ヘラーワーク、リバランシング、コンシャスタッチ、エサレンマッサージ、サイキックマッサージなど
ただし、両方の要素 を併せもったワークもあります。
ボディワークが、従来のマッサージなど治療、手技療法と異なる点
ロルフィングもそうですが、これらの身体技法は、「気づき」を重視しています。
従来の治療的手技療法と、この点、大きく異なります。
個人的には、むしろ、言語を通じて行われるコーチング、NLPのメソッドに、共通点が多いように思っています。
たとえばエクササイズ系のワーク では、ふだん無意識に使っている自分自身の身体に意識が向けられることで様々な気づきをもたらします。
緊張した心身のパターンを解放し、オープンで柔軟な心身を実現させます。
一方、施術者によるセッション系では、身体が慢性的筋緊張(ブロック)という形で記憶しているトラウマ(精神外傷)やストレスを、施術によって解放するという側面があります。
クライアントは、施術によって解放される感情に向き合い、時にはそれを再体験します。
そうすることで、人によっては長い年月、心身を拘束してきた、いわゆる鎧(よろい)のようなものを脱ぎ捨てていくことになります。
ボディワーク由来の”筋膜リリース” ロルフィング
当サロンの筋膜リリース(ロルフィング®︎)は、ボデイワークの考えをもとに行っています。
「治療」を目的にした一般的な整体、鍼灸マッサージ院とは違い、クライアントさんの「気付き」を大事にしています。
自分の身体のことは、知っているようで知らないものです。
どんな風に歩いているのか? どんな立ち方をしているのか?
動作の癖、緊張した時の防御姿勢、身体の癖などなど。
それに「気付き」があってこそ、変えることができるのです。
また、全身の筋膜バランスが整えられると、身体は今より、「楽に」、そして「動きやすく」なります。その結果、痛みなどの身体の不具合、不調が軽減していくのです。
ご興味のある方は、一度、体験セッションを受けられてみてください。ご連絡をお待ちしておリます。

コメント