渋谷・池尻大橋のロルフィングサロン 児玉です。
首が痛い人には、なぜ「イメージ」を使うのか? 前回の続きです。
筋肉のコリ、緊張などからくる首の痛みがある人は、首が前後、左右のどちらに引っ張られている場合が多いです。
首って、知覚の影響をすごく受けると思うんですね。
ええ? 首が痛いのは、知覚が関係するの?と思われた方は、まずは、知覚とは何か、確認しておきたいと思います。
Wikipediaによりますと、『知覚とは、動物が外界からの刺激を感じ取り、「意味付け」することである』とあります。
私たちは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、体性感覚、平衡感覚などの感覚情報をもとに、個々に違った認識をしています。
例えば、左右どちらかに偏って向きやすい人がいます。いつも左側のほうに意識が向けられ易い人とかね。
先日も、いつも左側の首が痛いと訴えるクライアントさんが来てくださいました。
首を触ると確かに、左側のほうが緊張が強いことが分かりました。ご本人曰く、視力の左右の差が大きくてそれが原因なんだろうということでした。
彼女がおっしゃるように、視力との関係が影響することもあるかもしれません。
ただ、それだけの要因でもないような気がしました。というのも、左右のどちらかに首を傾けるクセがあるように感じたからです。
それが、視力の差からくるものかもしれませんし、他の要因でそうなっているのかもしれません。
いずれにしても、彼女は若干、首を傾けるクセが見られました。
また、ある人は、小さい頃からバイオリンを弾いていて、指揮者、譜面台の位置によって、左の方向に向くことが多かったそうです。
そうした過去の経験がその人の知覚認識に影響を与えることもありますね。
もっと身近な所では、パソコンやスマホ。
今や、パソコンやスマホを見ないわけには行かないという人も多いでしょう。その時のモニター画面の見方も、人によって微妙に異なるはずです。
比較的真っ直ぐな目線で見ている人も言えば、少し上の方から見ている人もいます。
また、キーボードやマウスの位置、資料等を置く位置などによっても、見方は違うかもしれません。
このようにわずかな違いかもしれませんが、物の見方って人それぞれ違います。
そして、本人してみれば、ほんの小さなことしか思えないかもしれませんが、こうした物の見方によって首の痛みにつながることもあります。
目だけではありません。
聴覚による影響も考えられます。左右の耳の、どちらかが聞こえづらい人がいたとしますよね。
聞こえ易い側のほうに、顔が向き易くなるかもしれません。
それによって、首も左右のどちらかに傾き易くなり、首が痛い原因になっていることも考えられます。
改めて考え見ると、視覚、聴覚などの感覚情報って、顔周辺に多く集まっていますね。
平衡感覚というのも耳の奥の内耳にあるセンサーが関わっていて、実際の身体のバランスは、小脳で行われています。
私たちの身体はこうした知覚認識によっても影響を受けていて、特に首は影響が大きいかなあと、個人的には思っています。
そして、だからこそ、イメージを使うのです。新しいイメージを持ってもらいながら、今までの認識に上書きするかのようにしていきます。
首が痛くて困っている人は、昨日のブログ「スカイフック」をイメージしてみてくださいね。
また、イメージしながら、ご自分の身体に注意を向けるのも大切です。
それについては、こちらでご紹介しています。
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